短納期開発で肥大化した設計書
高品質を要求される決済処理の組み込みソフトウェアを開発しており、近年は決済手段の多様化とシステム要求の複雑化、月1回程度の短納期でのリリースを求められている。
設計書では、トレーサビリティ確保のために上流設計の内容を重複して記載していた。また、変更開発時に変更設計内容をまとめて記載した章を追加してしまい、目次通りにメンテされず、設計書の体系が崩れていた。この状況下で、設計書の更新が従来の人海戦術では追いつかず、開発効率と品質維持に課題があった。さらに設計書内変更追跡の困難さや、工程間の成果物の繋がりが不明瞭なことが、新規メンバーや経験の浅いメンバーの理解障壁となっている。
このような背景から、迅速な開発サイクルへの対応と設計書の肥大化問題を解決するため、設計資産の整合性とトレーサビリティの向上が重要な目標である。
今まで使っていた設計手法が1ツールで完結
クラス図は専用のモデリングツール、ドキュメントは Word を利用し、モデリングツールで描いたクラス図を Word に貼り付けて運用していたので、設計情報が不一致になることがあった。
Next Design なら、このツール1つで図から文書まで今の設計書の見た目の通りにカスタマイズして使える。
トレーサビリティの向上
設計しながら自動でトレーサビリティが記録できるため、追加の工数はなくトレーサビリティが記録できるようになった。さらに、工程間のトレーサビリティは専用のビューで一目瞭然のため、上流工程の設計成果との関係性も見える化された。これにより、上流工程の設計成果をリファレンスとして書く必要がなくなり、設計情報の重複もなくなった。
設計資産の整合性向上
メタモデルで設計内容を標準化・一元化したことによって、設計内容が体系的に整理された。
目次はメタモデルの内容が自動で表示されるため、属人化が防止され、派生開発が繰り返されても設計の構造が維持できるようになった。これにより、変更時に変更すべき箇所が明確になった。
デジタル化された設計データを活用した単純高負荷作業の効率化を進めていきたい。エクステンションを自作して、まずは、レビュー議事録の記入や設計内容の抜け漏れチェックなど、すぐ改善できるところを自動化していく予定。
お客様の声
文字情報でしかなかった設計成果物がデジタル化できました!
業態に合わせたメタモデルの設計で現場のニーズにあったモデリングツールにカスタムできたのでスムーズにプロジェクトへの導入ができました。今後の機能拡張にも期待しています。
日本テクノストラクチャア株式会社 第2事業部 後藤様
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